期待されるはたらき
・体脂肪として蓄積しにくい
・体内で燃焼されやすい
・認知機能の改善

中鎖脂肪酸は、炭素数8-10個の脂肪酸で構成されるカプリル酸のような油脂の一種です。自然界で中鎖脂肪酸を含む油脂は少なく、ヤシ油、パーム油、乳脂などに限られます。もともと経腸栄養剤として40年以上前から、未熟児や腎臓病患者、高脂肪食が必要な患者などへの栄養補給目的で利用されてきたものですが、最大の特徴は、消化吸収およびエネルギー利用が速く、効率よく分解されて体脂肪として蓄積しにくいということがあげられます1)。実際、中鎖脂肪酸は、パルミチン酸のような長鎖脂肪酸より5倍速く体内で燃焼されることが報告されています2)。他にも、これまで脳で利用可能なエネルギーはグルコースのみと考えられてきましたが、ブドウ糖欠乏時には、例えば中鎖脂肪酸から生成しやすいケトン体が脳で利用されることが判明しています。このケトン体が利用されることで、認知機能の有意な改善を認めたとの研究結果も報告されています。

【参考文献】

1)Bach AC et al. Am J Clin Nutr. 1982 Nov;36(5):950-62.
2)Furman,R.H. 1968. P51–61 Philadelphia : University of Pennsylvania.
3)Page KA, et.al. Diabetes. 2009 May; 58(5): 1237-44