ホウレンソウの近縁の植物で、アンデス山脈の高地において数千年前から食用に栽培されている穀物の一種です。近年ゲノム配列(全遺伝情報)が解読され、キヌアの特徴である栄養価が高いことや干ばつに強い性質を他の作物の品種改良に応用できるのではないかと注目を集めています。NASAも高く評価するその栄養価の高さですが、タンパク質を形成するアミノ酸のバランスにすぐれていて、特に必須脂肪酸のリジンが特徴的に多いこと、また、マグネシウム、リン、鉄分など無機質(ミネラル)やビタミンB類、葉酸を含みます。さらに、食物繊維も玄米、精白米、小麦などの穀類とくらべて高く、便通改善に、また、全脂質の約25%がオレイン酸なので、血中コレステロールを中心とした脂質代謝改善にも期待できると考えられています1)。