期待されるはたらき
・冠動脈性心疾患のリスク低下
・血中中性脂肪の低下

オメガ3系の多価不飽和脂肪酸で、イワシなどの青魚の油に含まれる必須脂肪酸の一つです。

冠動脈性心疾患のリスク低下、血中中性脂肪の低下など多くの研究結果が報告されており、EPAを含有する食品が、血中中性脂肪を低下させるとした特定保健用食品として販売されています。

中性脂肪値が高め(120mg/dL~200mg/dL)の日本人を対象として、EPAとDHAをそれぞれ600mg、260mg含有する飲料を12週間継続摂取させた臨床試験では、4週目から摂取終了まで血中中性脂肪値が有意に低下しています1)。その作用メカニズムとして、中性脂肪(トリグリセライド:TG)合成が抑制されること、超低比重リポタンパク質(VLDL:中性脂肪などを脂肪細胞や筋肉に運ぶためのたんぱく)の代謝が活発になることなどが考えられています2, 3)。

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2010年版)では、DHAとEPAの摂取目標量は1日1gと設定されています。

【参考文献】

1. 藤本祐三ら 日本臨床栄養学会雑誌 2011 33(3.4):120-135.
2. lkeda I et al.. Biosci Biotechnol Biochem. 1998 62:675-80.
3. Harris WS et al.. Atherosclerosis. 2008 197:12-24.